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経管栄養が必要な方の老人ホーム入居、費用はどれくらい?~内訳と負担軽減のポイント~

ご家族が経管栄養(胃ろうや経鼻チューブなど)を必要とされている場合、老人ホームへの入居を検討する際に「費用はどれくらいかかるのだろう?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。


経管栄養は医療行為にあたるため、特別なケアが必要となり、通常の入居費用に加えて追加の費用がかかることがあります。

今回は、経管栄養が必要な方が老人ホームに入居する際の費用について、その内訳や保険の適用、負担を抑えるためのポイントなどを詳しく解説します。



経管栄養者の施設探し


1. 何にお金がかかるの?経管栄養に関わる費用の内訳

経管栄養が必要な方の老人ホームでの費用は、大きく分けて以下の3つになります。


① 医療管理にかかる費用(保険が使える部分)

経管栄養は医療行為ですので、医療保険や介護保険が適用されます。自己負担割合は収入などに応じて1~3割となりますが、以下の費用が保険の対象となります。


  • 医療管理費: 胃ろうや経鼻チューブの管理

  • 薬剤費: 栄養剤(エンシュアやラコールなど)の費用

  • 処置費: チューブ交換など


【注意点】 介護保険には要介護度ごとに利用できるサービスの上限額(区分支給限度基準額)が定められています。この上限を超えてサービスを利用した場合、超えた分は全額自己負担となるため注意が必要です。思った以上の費用にならないよう、事前にケアマネジャーや施設に確認しておきましょう。


② 施設独自の対応費(実費がかかることも)

保険適用の費用とは別に、施設によっては経管栄養に対応するための追加費用(実費)が発生することがあります。


  • 看護師によるケア費用: 注入や観察、処置などの対応費として、月額1~3万円程度が目安です。

  • 物品費: チューブ、シリンジ、消毒用品などの費用の一部。

  • 夜間対応費: 夜間のケアが必要な場合の追加料金。


施設によっては「経管栄養加算」といった名称で定額料金が設定されている場合もあります。入居前に各施設の料金体系をしっかり確認することが大切です。


③ その他の基本費用(すべての入居者にかかる費用)

経管栄養の有無に関わらず、老人ホームに入居する際には以下の基本的な費用がかかります。

  • 入居一時金(敷金など): 施設により異なり、0円~数百万円と幅があります。

  • 月額利用料: 家賃、食費、管理費などが含まれ、月額15~30万円程度が目安です。

  • 介護保険サービス費(自己負担分): 要介護度に応じて異なり、月額1~3万円程度(1~3割負担の場合)が目安です。



2. 少しでも負担を軽く!費用を抑えるためのチェックポイント

費用負担を少しでも抑えるために、以下の点を事前に確認しておきましょう。

  • 保険適用範囲と実費負担を把握する: 

    何が保険でカバーされ、何が自己負担になるのかを明確に区別しましょう。施設からの見積もりや説明をよく確認してください。


  • 医師の指示内容を確認する: 

    経管栄養の処置頻度や内容は医師の指示によって異なります。これが費用に影響する場合があることを理解しておきましょう。


  • 施設ごとの医療対応費を比較する: 

    施設によって「経管栄養加算」などの費用設定は異なります。複数の施設を比較検討し、ご自身の状況や予算に合った施設を選びましょう。


  • 公的な負担軽減制度を活用する:

    • 高額療養費制度: 1ヶ月の医療費の自己負担額が上限額を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。

    • 介護保険の負担限度額認定: 所得に応じて、介護保険施設の食費や居住費の負担を軽減する制度です。 これらの制度が利用できるか、市区町村の窓口やケアマネジャーに相談してみましょう。



3. 月額費用の目安は?

経管栄養が必要な方の月額費用は、お住まいの地域や施設の設備、ご本人の要介護度によって異なりますが、一般的な目安としては以下のようになります。

  • 一般的な介護付き有料老人ホーム: 月額 18万円 ~ 25万円程度

  • 経管栄養に対応した施設(看護師常駐など): 月額 22万円 ~ 30万円程度

上記はあくまで目安です。入居を検討する際には、必ず個別の施設に詳細な料金を確認するようにしてください。



専門家に事前に遠慮なく相談しましょう。


まとめ

経管栄養が必要な方の老人ホーム探しでは、医療的なケア体制はもちろん、費用面についてもしっかりと確認することが非常に重要です。

「どの費用が保険適用で、どれが自己負担なのか?」「施設独自の追加費用はいくらかかるのか?」などを事前に詳しく調べ、比較検討することが、後々の安心につながります。

分からないことや不安な点があれば、ケアマネジャーや施設の相談員、地域包括支援センターなどに遠慮なく相談しましょう。専門家のアドバイスを受けながら、ご本人とご家族にとって最適な施設を見つけられるよう、情報収集を進めていきましょう。


私たち「あんしんホーム」では、医療資格を持つ相談員が情報を収集し、ご利用者様の状況に合った施設をご提案しています。安心して入居手続きを進めていただけるよう、丁寧にサポートいたします。具体的な費用について知りたい方や、地域ごとの施設をお探しの方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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