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【ストーマと共に生きる】不安を安心に。介護施設選びのポイントも解説!


「ストーマって何?」「ストーマになったら、これまでの生活は変わってしまうの?」「介護施設には入れるの?」

病気や治療のためにストーマ(人工肛門・人工膀胱)を造設された方や、そのご家族様は、様々な不安や疑問を抱えていらっしゃるかもしれません。


この記事では、まずストーマについての基本的な知識と、ストーマがあっても自分らしく生活できることをお伝えします。その上で、ストーマを持つ方が介護施設へ入所する際に知っておきたい大切なポイントを、分かりやすく解説していきます。


ストーマが必要な方の施設探しについてあんしんホームスタッフが解説します!

そもそも「ストーマ」とは?

ストーマとは、病気やけがなどによって、お腹の表面に新しく作られる**「便や尿の出口」**のことです。「人工肛門」や「人工膀胱」といった言葉で知られていますが、これらを総称して「ストーマ」と呼びます。


主に以下の2種類があります。

  1. 消化管ストーマ(人工肛門): がんや炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎など)で大腸や小腸の一部を切除した場合に、便を排泄するために腸の一部をお腹の表面に出して作ります。

  2. 尿路ストーマ(人工膀胱): 膀胱がんや尿管の病気などで、尿を排泄するための新しい通り道として作られます。


ストーマは、口の中の粘膜と同じように赤く湿っており、神経が通っていないため、触っても痛みを感じることはありません。

大きな特徴として、排泄は自分の意思でコントロールすることができません。そのため、**「ストーマ装具(パウチ)」**と呼ばれる専用の袋をストーマの周りの皮膚に貼り付けて、便や尿を衛生的に受け止めます。



ストーマがあっても「自分らしい生活」は送れる!

「ストーマになると、生活が大きく制限されてしまうのでは…」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ご安心ください。現在では、ストーマと共に、以前と変わらない活動的な生活を送っている方がたくさんいらっしゃいます。

その背景には、以下のような理由があります。

  • ストーマ装具の進化: 近年、ストーマ装具は目覚ましい進歩を遂げています。薄くて目立たず、防臭性にも優れ、肌への負担が少ないものが増えています。種類も豊富で、個々の状況やライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

  • 専門的なサポートの充実: 皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCナースとも呼ばれます)のような専門知識を持った医療スタッフが、装具の選択や正しいケア方法、皮膚トラブルの予防や対処法などを丁寧に指導してくれます。

  • 情報共有の場の広がり: 患者会やオストメイト(ストーマを持つ人)の交流会など、同じ経験を持つ方々と情報交換をしたり、悩みを共有したりする場も増えています。


旅行、スポーツ、温泉、仕事、趣味…ストーマがあるからといって、諦める必要はありません。もちろん、慣れるまでは戸惑いや不安を感じることもあるでしょう。しかし、正しい知識を身につけ、適切なケアを行い、周囲のサポートを得ることで、ストーマと共に自分らしい豊かな毎日を過ごすことが可能です。



【重要】ストーマがある方の介護施設入所|注意すべき5つのポイント

ご自身やご家族がストーマを持ち、将来的に介護施設の利用を考える際、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。ストーマケアには専門的な知識や技術が必要となるため、事前の確認が非常に大切です。


1. 施設の種類と「受け入れ体制」の確認

まず、検討している介護施設がストーマケアに対応できるかどうかを確認しましょう。

  • 医療体制が比較的整っている施設:

    • 介護老人保健施設(老健)

    • 介護医療院

    • 介護付き有料老人ホーム

      これらの施設では、看護師が常駐していることが多く、ストーマケアに対応できる可能性が高いです。

  • 医療体制が限定的な施設:

    • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

    • 住宅型有料老人ホーム

    • グループホーム

      これらの施設では、看護師の配置が少ない場合があり、ストーマケアの受け入れが難しいことがあります。


施設によっては、「ストーマケアの経験が少ない」「24時間看護師がいない」といった理由で入所を断られるケースも残念ながらあります。必ず事前に確認しましょう。


2. 「認知症」がある場合の注意点

認知症の症状がある方の場合、ストーマ装具をご自身で無意識に外してしまったり、排泄物を不適切に扱ってしまったりする行動が見られることがあります。

このようなケースでは、より専門的な観察やきめ細やかな対応が求められるため、受け入れ可能な施設が限定されることがあります。認知症の程度や状態も詳しく伝え、相談することが重要です。


3. ケアの質と「対応スキル」の確認

ストーマ装具の交換や、ストーマ周囲の皮膚トラブルへの対処は、基本的には医療行為とされ、看護師が行います。

ただし、厚生労働省の指針により、一定の条件(本人の同意、安全性が確保されているなど)のもと、看護師の指導・監督を受けた介護職員が、ストーマ装具のパウチに溜まった排泄物を捨てる、といった一部の補助的なケアを行うことは可能です。

  • 施設にストーマケアの経験が豊富な看護師や介護職員がいるか

  • 介護職員に対するストーマケアの研修制度は整っているか

  • 皮膚トラブル(かぶれ、ただれ、感染症など)が起きた際に、迅速かつ適切に対応できるか

ストーマ周囲の皮膚は非常にデリケートで、便や尿の漏れ、摩擦などによって皮膚炎や真菌感染などを起こしやすいです。早期発見・早期対応ができる体制かどうかは、安心して生活するために非常に重要なポイントです。


4. 「費用」や「物品の管理」について

ストーマ装具や皮膚を保護するためのケア用品は、基本的にご自身で準備し、費用も自己負担となることが多いです。これらの費用は、確定申告の際に医療費控除の対象となる場合がありますので、領収書などを保管しておくと良いでしょう。

また、施設によって、

  • 使用するストーマ装具の種類に指定があるか

  • 装具やケア用品の持ち込みや保管方法のルール

などが異なります。入所前に必ず確認しておきましょう。


5. 事前の「情報共有」と「施設見学」の徹底

施設を検討する際には、以下の情報をできるだけ詳しく、正確に伝えることが大切です。

  • ストーマの種類(消化管か尿路か、具体的な術式など)や状態

  • ご自身でストーマ管理ができるか、どの程度の介助が必要か

  • 皮膚トラブルの有無や、過去にあったトラブルの内容

  • 定期的なストーマ外来の受診状況

そして、必ず事前に施設を見学しましょう。見学の際には、ストーマケアに対する施設の対応方法、緊急時の体制などを確かめることが重要です。



まとめ:諦めないで!しっかり確認して安心できる施設選びを

ストーマがあるからといって、介護施設への入所を諦める必要は全くありません。しかし、ストーマケアには専門性が求められるため、施設の医療・介護体制や職員のスキル、経験などを入念に確認することが、何よりも大切です。

ご本人とご家族が安心して、その人らしい生活を送れる環境を見つけるために、焦らず、複数の施設に相談したり、見学したりして、丁寧に比較検討することをおすすめします。

この記事が、ストーマと共に生きる方々と、そのご家族の不安を少しでも和らげ、より良い選択をするための一助となれば幸いです。



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