第1章:制度の基本を知ろう 第4回
【保険証】介護保険証はいつ届く?使い方と紛失した時の再発行手続き
介護が必要になった時、最初に必要となるのが「介護保険証」。でも実際には、「いつ届くの?」「どう使えばいいの?」「失くしたらどうなるの?」という基本的なことが意外と知られていません。
介護保険証の基本的な役割から、届くタイミング、活用方法、万が一紛失してしまったときの対応まで、しっかりとお伝えしていきます。
介護は突然始まることも少なくありません。いざというときに困らないように、ぜひ最後まで読んで理解を深めてくださいね。

そもそも「介護保険証」って何?
介護保険証は、介護サービスを利用する際に必要な「身分証明書」のようなものです。正式名称は「介護保険被保険者証」といい、市区町村が発行します。
この保険証には、次のような情報が記載されています:
- 被保険者番号
- 要介護度(要支援1〜2、要介護1〜5)
- 有効期限
- 住所・氏名
- 認定日 など
この1枚があることで、全国どこでも介護サービスをスムーズに受けられるようになります。つまり、「あなたは介護保険の対象者ですよ」「これだけのサービスが使えますよ」という証明書でもあるのです。
【1】介護保険証はいつ届くの?
65歳以上の方(第1号被保険者)
65歳になると、すべての方が自動的に「介護保険の加入者(第1号被保険者)」になります。そのため、65歳の誕生月になると、自宅に介護保険証が郵送されてきます。
実際には、誕生月の前月下旬〜誕生月初旬に届くことが多く、封筒に「介護保険証在中」などと記載されています。
【ワンポイント】誕生日が月末の人も、発送は月初に行われるケースが多いため、実際の誕生日よりも早めに届くことが一般的です。
40〜64歳の方(第2号被保険者)
この年齢層の方は、病気などで介護が必要にならない限り、介護保険証は届きません。ただし、以下のような「特定疾病(※)」により介護が必要と判断された場合は、介護保険証が交付されます。
※例:初老期認知症、脳血管疾患、パーキンソン病、関節リウマチなど(計16種類)
申請→認定を経て、「要支援」「要介護」の認定が下りた時点で、市区町村から介護保険証が届きます。
【2】介護保険証の使い方
介護保険証は、さまざまな場面で必要になります。以下は主な使用シーンです。
● 介護サービスを受ける時
- ケアマネジャーとの契約時
- 訪問介護、デイサービス、福祉用具レンタルなどの初回利用時
● 要介護認定の申請・更新時
- 市区町村に申請する際に提出
- 認定調査を受ける際に必要になることも
● 施設へ入所する時
- 特別養護老人ホームや有料老人ホームなどに入る際にも提示が求められます。
【実体験に基づいた例】「要介護3と認定され、訪問介護を開始しようとした母。ところが介護保険証がどこにあるかわからず、サービス開始が1週間遅れてしまった…」というようなケースも。介護保険証は目立つ場所にファイルで保管しておくのがオススメです。
【3】紛失・汚損した場合の再発行方法
もし介護保険証を失くしてしまっても、慌てる必要はありません。市区町村の窓口で再発行が可能です。
● 再発行に必要な情報・書類
内容 | 詳細 |
申請場所 | 市区町村の介護保険担当課 |
必要書類 | 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなど) |
代理申請 | 委任状が必要になります |
手数料 | 無料(ただし郵送希望の場合は送料実費の場合あり) |
● 申請方法は3つ
- 窓口申請:本人または家族が直接役所に行って手続き
- 郵送申請:書類を取り寄せて郵送(対応の有無は自治体による)
- オンライン申請:一部自治体ではマイナンバーカードを使った電子申請が可能です
再発行された保険証は、通常申請から5〜7日程度で自宅に郵送されます。
【4】よくある質問(FAQ)
Q. 認定が変わると保険証も変わるの?
はい、要介護度の変更や更新があった場合は、新しい介護保険証が発行され、古いものは無効になります。必ず最新のものを使うようにしましょう。
Q. 保険証が届かない場合は?
まずは市区町村の介護保険担当窓口に連絡してみましょう。住所変更や郵便事故などの可能性もあります。
【5】まとめ:介護保険証は“介護の第一歩”を支える大切な存在
介護保険証は、「介護サービスを受けられるかどうか」を証明する大切な書類です。
特に、65歳以上になると自動的に交付されるため、「これは何?」と戸惑う方も少なくありません。しかし、いざ介護が必要になったときに、この1枚があるかないかで対応のスピードが大きく変わります。
- いつ届くのかを把握しておくこと
- どんな時に使うのかを知っておくこと
- なくしてしまった時の対応を知っておくこと
これらを押さえておくだけで、いざという時に冷静に対応できます。

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