「サービス付き高齢者向け住宅(サ-高住)に興味はあるけれど、ひとりで暮らすのは少し不安…」「もしもの時、すぐに誰かが見つけてくれるの?」
そんな疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。自由な暮らしと安心を両立できるのがサ高住の魅力ですが、その「安心」を支える重要なサービスのひとつが「安否確認サービス」です。
今回は、サ高住の根幹ともいえる安否確認サービスについて、その具体的な内容から、いざという時の対応、そして自分にぴったりのサ高住を選ぶためのチェックポイントまで、わかりやすく解説します。

そもそも、サ高住の「安否確認」とは?【法律で義務付けられた必須サービス】
サ高住では、「高齢者住まい法」という法律によって、少なくとも1日1回、入居者の安否を確認することが義務付けられています。これは、サ高住が提供しなければならない必須のサービスであり、入居者の安全を守り、万が一の事態や孤独死を防ぐための大切な取り組みです。
この安否確認と、もう一つの必須サービスである「生活相談」があるからこそ、サ高住は「ただの賃貸住宅」ではなく、高齢者が安心して暮らせる住まいとなっているのです。
安否確認の具体的な方法【施設によってこんなに違う!】
法律で義務付けられている安否確認ですが、その方法は施設によって様々です。大きく分けると、スタッフが直接確認する方法と、機器(センサーなど)を使って見守る方法があります。
基本となる安否確認の方法
多くのサ高住で基本サービスとして提供されているのが、以下の方法です。
- 定時巡回・声かけ
- 決まった時間にスタッフが各居室を訪問し、「変わりないですか?」などと声をかけて安否を確認します。最も基本的で、直接顔を合わせる安心感があります。
- フロントでの確認
- 食事や外出・帰宅の際にフロントを通るタイミングで、スタッフが安否を確認する方法です。
- 緊急通報システム(ナースコール)
- 各居室に設置されたボタンや、ペンダント型の端末を押すことで、スタッフや警備会社につながり、助けを呼ぶことができます。体調が急変した時など、入居者自身が異常を知らせるための重要な設備です。
より安心感を高める多様な見守り方法(オプションの場合も)
基本的な方法に加えて、プライバシーに配慮しながら、よりきめ細かく見守るための様々な機器も活用されています。
例えば、「人感センサー」は、トイレのドアやベッドの下などに設置され、一定時間人の動きがない場合に異常を検知して知らせてくれます。直接姿を見られるわけではないため、プライバシーへの抵抗感が少ないのがメリットですが、センサーの範囲外で倒れてしまった場合などは検知できないという注意点もあります。
また、「生活リズムセンサー」というものもあります。これは冷蔵庫の開閉や水道・電気の使用状況といった日々の「生活の痕跡」を監視し、「いつも朝に使うはずの電気ポットが使われていない」といった普段と違うパターンを検知して異常を知らせる仕組みです。ただし、日々の生活パターンが不規則な方には、この方法が合わない場合もあります。
緊急時に最も状況を正確に把握しやすいのが「見守りカメラ」です。映像で直接様子を確認できるため、迅速で的確な対応につながるという大きなメリットがあります。その一方で、プライバシーへの配慮が最も重要になる方法でもあります。カメラを導入している施設の場合は、設置場所や運用ルールについて施設側から十分な説明を受け、ご自身が納得した上で利用することが不可欠です。
最近では、「スマートスピーカー」などを活用する施設もあります。「おはよう」といった簡単な声かけに反応して安否確認を行ったり、服薬時間のお知らせをしたりと、便利な使い方が可能です。これらは、IT機器の操作に多少慣れが必要になる場合があります。
これらの多様な見守り方法は、施設によって導入状況が異なり、一部はオプション(有料)サービスの場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
安否確認の「頻度」と「時間帯」も要チェック!
法律では「1日1回以上」と定められていますが、これも施設によって大きく異なります。
- 日中の複数回確認:朝の挨拶と夕方の声かけなど、1日に複数回確認してくれる施設もあります。
- 夜間の対応:「一般型」と呼ばれる多くのサ高住では、夜間はスタッフが常駐しておらず、緊急通報システムでの対応が基本となります。一方で、「介護型」のサ高住や、手厚いサービスを特徴とする施設では、24時間スタッフが常駐し、夜間の巡回も行っています。
日中だけでなく、夜間や早朝に不安を感じる方は、夜間のスタッフ常駐の有無が大きなポイントになります。
もしも「もしも」の時が起きたら?緊急時の対応フロー
安否確認で応答がなかったり、緊急通報があったりした場合、サ高住では以下のような流れで迅速に対応します。
- 状況確認:まずスタッフが居室へ駆けつけ、状況を確認します。
- 必要な応急手当:転倒など軽微な場合は、スタッフが手当を行うこともあります。
- 家族・医療機関への連絡:状況に応じて、あらかじめ登録されている緊急連絡先(ご家族など)や、協力医療機関、かかりつけ医に連絡を取ります。
- 救急車の手配:緊急性が高いと判断した場合は、ためらわずに救急車を要請します。その際、持病や服薬状況などの情報を救急隊員に的確に伝えます。
このように、安否確認は発見から専門家へつなぐまでの、命を守るための重要な初動対応なのです。

【後悔しないために】サ高住選び・安否確認の5つのチェックポイント
ここまで見てきたように、安否確認サービスはサ高住によって様々です。ご自身の心身の状態やライフスタイルに合った施設を選ぶために、見学や契約前には以下の点を必ず確認しましょう。
- 安否確認の具体的な方法は?
- スタッフの訪問がメインか、センサーやカメラか、あるいはその組み合わせか。自分にとって心地よい方法かを確認しましょう。
- 確認の頻度と時間帯は?
- 1日何回、どの時間帯に確認してくれるのか。特に夜間の対応(スタッフ常駐の有無)は重要なポイントです。
- どこまでが基本サービスで、どこからが有料?
- 高度なセンサーや手厚い見守りが有料オプションの場合もあります。月額費用に含まれるサービス範囲を明確にしましょう。
- 緊急時のスタッフの対応体制は?
- 緊急通報を押してからスタッフが駆けつけるまでの時間はどのくらいか。夜間や休日の対応体制も確認しておくと安心です。
- プライバシーは守られる?
- 特にカメラやセンサーについては、プライバシーへの配慮がどのようにされているか、納得できるまで説明を受けましょう。
まとめ:自分に合った「安心のかたち」を見つけよう
サービス付き高齢者向け住宅の安否確認は、単なる生存確認ではありません。日々の暮らしを見守り、いざという時には迅速に命を守るための、いわば「安心のセーフティーネット」です。
その方法は施設によって多種多様。だからこそ、「どんな風に見守ってもらえたら、自分は安心して暮らせるだろう?」と具体的にイメージすることが大切です。
私たち「あんしんホーム」は、千葉県(千葉市、船橋市、市川市、松戸市など実績多数!)を拠点に、東京都・神奈川県・大阪府・兵庫県・愛知県名古屋市にも支店を展開し、あなたの施設探しを全力でサポートいたします。
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