【認知症の方の大切な選択肢】グループホームってどんなところ?制度の背景からメリット・デメリットまで解説!
- rehabiliport2019
- 5月7日
- 読了時間: 6分
「最近、家族の認知症が進んできて、今後の生活が心配…」 「グループホームってよく聞くけど、実際どんなところなんだろう?」
そんなお悩みや疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、認知症を持つ方が地域の中で自分らしく、安心して暮らすための選択肢の一つである グループホーム(認知症対応型共同生活介護) について、制度の背景からサービス内容、他の施設との違い、そして気になるメリット・デメリットまで、わかりやすく解説していきます!

グループホームができた背景と目指すもの
グループホームは、認知症と診断された方が、これまでと変わらず地域社会の一員として、尊厳を保ちながら自立した生活を送れるようにサポートすることを目的としています。
1997年: 介護保険制度の導入と同時に制度化
2006年: より地域に根差した「地域密着型サービス」として位置づけ
この制度は、「住み慣れた地域で、人生の最後まで自分らしく暮らしたい」という多くの方の願いを支える、大切な仕組みの一つなんです。
グループホームの基本情報:どんな仕組みになっているの?
では、グループホームの具体的な仕組みを見ていきましょう。
項目 | 内容 |
定員 | 基本は1ユニット9名(施設によっては2ユニット18名なども可能です) |
対象となる方 | 認知症と診断された方 |
運営主体 | 市区町村から認可を受けた法人(社会福祉法人、医療法人、株式会社など) |
利用できる条件 | 原則として、住民票がある市区町村の施設に限られます |
スタッフ体制 | 介護職員が24時間体制でサポート(看護職員の配置義務はありません) |
少人数制で、家庭的な雰囲気を大切にしているのが特徴です。
グループホームならではのサービスって?3つの大きな特徴
グループホームでは、具体的にどのようなサポートを受けられるのでしょうか?
日常生活そのものがリハビリに!「生活支援・介護」 入浴や排せつ、食事といった直接的な介助だけでなく、掃除、洗濯、料理などをスタッフと一緒に行うのが大きな特徴です。「誰かの役に立っている」という実感や、ご自身の役割を大切にしながら、生活機能の維持を目指します。
認知症ケアの専門家がいる安心感「認知症ケア」 日々の穏やかな関わりを通して、認知症の症状進行の予防や、ご本人が安心して過ごせるようなケアを重視しています。認知症ケアに特化した専門的な研修を受けたスタッフが対応してくれるので安心です。
孤立しない!地域との温かいつながり「地域との関わり」 地域のイベントに参加したり、近隣住民の方々と交流したり、ボランティアを受け入れたりと、施設に閉じこもることなく、地域社会の一員として生活を続けられることを大切にしています。
他の高齢者施設とどう違うの?比べてみました!
高齢者向けの施設には様々な種類がありますよね。グループホームは他の施設と比べてどんな違いがあるのでしょうか?
施設種別 | 主な特徴 | 医療ケアの充実度 | 費用感 |
グループホーム | 少人数・家庭的な雰囲気、認知症専門ケア | △(医療依存度が高いと難しい場合あり) | 比較的安価 |
介護付き有料老人ホーム | 医療・介護サービスが包括的、個室が基本 | ○(看護師が常駐している施設もあり) | 中~高額 |
特別養護老人ホーム(特養) | 費用が比較的安い、主に重度の要介護者向け | △(看護師はいるが医療行為に制限あり) | 低~中額 |
サービス付き高齢者向け住宅 | 自立~軽度の要介護者向け、生活の自由度が高い | △(必要な場合は外部サービスを利用) | 中~高額 |
それぞれに特徴があるので、ご本人の状態や希望に合わせて選ぶことが大切です。
グループホームを選ぶメリットは?嬉しいポイントをご紹介!
グループホームには、認知症の方やご家族にとって嬉しいメリットがたくさんあります。
一人ひとりに寄り添う「少人数制による認知症への深い理解」
家庭的な環境で、スタッフが一人ひとりの状態や性格を深く理解し、きめ細やかな対応をしてくれます。これにより、ご本人は安心感を抱きやすく、精神的な安定にも繋がります。信頼関係を築きやすいのも大きな魅力です。
「できる」喜びを支える「自立支援の徹底」
「何でもしてあげる」のではなく、「ご自身でできることは自分で行う」ことを大切にしています。スタッフは、ご本人が持っている力を最大限に引き出すサポートを心がけており、これが認知症の進行予防にも良い影響を与えると言われています。
まるで「第二の我が家」のような「家庭的な環境」
施設というより「家」に近い、温かく落ち着いた空間で過ごせるため、施設特有の堅苦しさやストレスを感じにくいのも嬉しいポイントです。
知っておきたいデメリット・課題点
多くのメリットがある一方で、事前に知っておきたいデメリットや課題もあります。
医療体制は要確認!「医療体制が不十分な場合も」
持病が悪化したり、点滴や胃ろうといった医療的な処置が常に必要になったりした場合、他の施設へ移らなければならないケースもあります。緊急時の対応体制や、提携している医療機関があるかなどを、入居前にしっかり確認しておくことが重要です。
施設の雰囲気や男女比もチェック「男女比の偏り・施設選びの難しさ」
現状、女性の入居者が多い施設が比較的多く、男性にとっては少し馴染みにくい環境と感じられることがあるかもしれません。また、施設によって運営方針や雰囲気は様々です。後悔しないためにも、複数の施設を見学して比較検討することをおすすめします。
住んでいる地域が基本「市区町村の縛りがある」
「地域密着型サービス」であるため、原則として現在お住まいの市区町村にある施設しか利用できません。そのため、他の市区町村に住むご家族の近くに呼び寄せたい、といった場合に制約となることがあります。
ただし、やむを得ない事情がある場合には例外的に認められるケースもありますので、ケアマネジャーや市区町村の窓口に相談してみましょう。
まとめ:グループホームは「その人らしい生活」を支える大切な場所
グループホームは、認知症の方が住み慣れた地域で、できる限り「その人らしい生活」を継続できるようサポートしてくれる、とても心強いケアの選択肢です。
費用面でのメリットや、専門的な認知症ケア、地域とのつながりといった多くの魅力がある一方で、医療面の不安や居住地の制限といった点も理解しておく必要があります。
大切なのは、事前にしっかりと情報を集め、実際に施設を見学して、ご本人やご家族にとって最適な場所かどうかを見極めることです。
今回の記事が、グループホームを検討されている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
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