認知症グループホームとは?特徴とメリット・デメリット、入居事例をご紹介
- rehabiliport2019
- 4月7日
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更新日:4 日前
認知症グループホームは、認知症と診断された高齢者の方が、家庭に近い環境で共同生活を送るための施設です。専門スタッフのサポートを受けながら、地域の人々との交流を持ち、できる限り自立した生活を続けることを目的としています。
施設は市区町村から「地域密着型サービス」として指定を受けており、原則として住民票のある市区町村の施設に入居できます。
メリット(良い点)
きめ細やかな個別ケアが受けやすい: 1ユニットの定員が最大9名と少人数制のため、スタッフが入居者様一人ひとりの状況を把握しやすく、それぞれの個性や心身の状態に合わせたケアを提供しやすい環境です。日々の体調変化などにも気づきやすいという利点があります。
費用が比較的抑えられる傾向がある: リビングやトイレ、洗面所などを共同で利用することが多く、一般的に有料老人ホームなどと比較して家賃などの費用が安価な場合があります。
デメリット(注意点)
医療ケアの体制が限られる場合がある: 看護師が常駐していない施設も多く、高度な医療処置が必要になった場合には、退去や他の施設への住み替えが必要になる可能性があります。入居前に、どの程度の医療ケアに対応可能か確認することが重要です。
生活スタイルが合わない可能性も: グループホームでは、調理や掃除といった日常生活の動作を「生活リハビリ」として重視しています。そのため、集団での活動や家事への参加が苦手な方には馴染みにくい場合があります。また、生活リハビリの内容から女性の入居者が多い傾向があり、男性が入居される場合、ご本人の意向や性格によっては、環境に馴染みにくいと感じるケースも考えられます。

【グループホームへの入居事例:80代女性 Aさんのケース】
ここで、実際にグループホームへ入居された方の事例をご紹介します。
Aさんは3年前にアルツハイマー型認知症と診断された80代の女性です。 一人暮らしを続けていましたが、最近は物忘れがひどくなり、薬の飲み忘れや、意図せず外を歩き回ってしまうこと(徘徊)が増えてきました。
徘徊によって警察に保護されることもあり、ご家族への連絡が増えたことから、ご家族も在宅での生活に限界を感じ、弊社にご相談をいただきました。
ご家族は、費用が比較的安く、家事(掃除や洗い物など)がお好きなAさんが活躍できる場がある施設を希望されていました。また、Aさんは社交的な性格のため、他の入居者様と交流が多い環境を望んでいらっしゃいました。
これらのご希望から、今回は以下の点を重視し、グループホームに絞ってご提案しました。
家事動作などの生活リハビリに力を入れている
他の入居者様との関わりが多く持てる
費用負担が比較的軽い
弊社スタッフが同行し、いくつかのグループホームを見学しました。
(※この時点では、Aさんご本人は施設への入居に抵抗があったため、まずはご家族様のみで見学を進めました。ご本人の状況によっては、無理に見学に同行すると混乱を招き、かえって入居までの時間がかかってしまう場合もあるため、弊社では状況に合わせて柔軟に対応しています。)
いくつかの施設を見学された結果、ご家族のご自宅から近く、調理や掃除、買い物といった生活リハビリに力を入れているグループホームへのお申込みが決まり、ご入居されました。
入居当初は「家に帰りたい」というお気持ち(帰宅願望)が強く見られたとのことですが、施設のスタッフがAさんの気持ちに寄り添った声かけを続け、施設内での役割(掃除や料理のお手伝いなど)を提案してくださいました。
その結果、Aさんご自身も「他の人の役に立っている」と感じることができ、施設での役割が生きがいとなり、今では楽しく生活を送られていると伺っています。
認知症の方へのケアは、お一人おひとりの状態や性格、これまでの人生に合わせた個別のアプローチが非常に重要です。
あんしんホームでは、ご本人様が元々何がお好きだったか、何を大切にされているか、どのような性格の方かなどを詳しくお伺いし、ご本人様とご家族様にとって最適な施設をご紹介しています。
今後も、施設入居のサポートを通して、皆様が安心して豊かな生活を送れるよう支援してまいります。
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